第67回税理士試験総括(法人税法)
官報合格を果たした最後の科目は法人税法2年目。
事務所に就職してから初めて社会人過程の教室講座を受講し、受験を迎えました。
当然ながら専念の頃と比べて、大分と勉強に使える時間が減りました。成績に影響が出ることは予想できていましたので、専念時とはまた違う作戦を練る必要がありました。
大方の方針は以下の通り。
① カリキュラムで用意された基礎の徹底
② ①の理解を踏まえた応用論点を出来る限り押さえる
③ 理論はABCランクを全て押さえる
④ 模試の成績は気にしない
⑤ ピークを試験日に合わせる
①は、専念時の勉強方法の反省から、また、社会人一年目で仕事と勉強のペースを掴むのに時間がかかることを考え、最低限の基礎を徹底して漏れなく解けるようにする、これが合格する着実な方法だろうと思い特にこだわりました。苦手論点を残さない、穴を潰していく方針です。
②は解釈型の理論問題と計算のコメント対策のためで、基礎から派生した応用理解を問う問題を解けるようにするという方針。誰が見ても基礎から離れているような論点は捨てました。専念では基礎外論点も大分押さえていたのですが、さすがに働きながらは無理なので。
③は法人税特有なのか分かりませんが、Cランクが毎年何かしら出題されている傾向にあるため、ヤマを張らない方針で暗記しました(実際に今回も大原ベースのランクで2つのCランクの理論が出ています。)
消費税相続税はABランクが主な印象ですが、法人税は範囲が広いからか、ヤマを張って外す怖さがありましたので、ランク表の理論は全て押さえました。
これだけでも結構な分量の勉強量だと思いますが、意外と難しいのは④⑤のメンタル面ではないかと思いました。
答練の成績は人一倍気にしてしまう性分なのですが、答練の成績を気にして直前期に神経を磨り減らすよりは、模試を何が足りないかを分析する材料として揃える機会にし、苦手論点を克服して本番に繋げるために利用することにしました。成績はあくまで手段であり目的でないということです。
そして、あくまで本番が一番大事であることを意識し、実判が終了した6月あたりからペースを上げるようにしました。それまでは燃え尽きることのないよう、淡々とカリキュラムをこなしていくイメージです。
実際には5月から答練が始まり成績が出されると、気にしないことがなかなか難しく、7月上旬の直前対策模試に成績が悪化したときはメンタル面で苦しいものがありました。
答練の成績はまたブログでアップしようとは思いますが、成績を気にせずに粘り強く弱点を潰していった結果、本番3週間前に成績が上がり、自信には繋がりました。
専念とは違い、仕事しながらの受験は作戦がやはり必要ですね。経験者は特にメンタル面との向き合い方が重要だと実感した今回の受験でした。